第2の香港、その地位はマカオの横琴島に奪われてしまうのか!?
日本人の感覚からすると信じがたい感覚でもあるが、例えば、マカオというカジノを売りにしている街の将来性は無限に広がっているというのが実情ですね。
つい最近までは単なる博打と家族同伴で楽しめるリゾートホテルという集客だけで、こんな都市に未来の展望が描けるのか・・・と思っていました。
久しぶりにマカオに行っていると、建設ラッシュがまだまだ続いているということ。
パリジャンというサンズグループが経営するIRがベネチアンマカオと隣接する形で開業されていましたが、気になるのはそのパリジャンの隣に流れる川を挟んで向こう側、
つまり中国領の珠海という経済特区の一部である横琴島をマカオへ委譲して、ここをマカオ領として経済開発を急ピッチで進めていることだ。
もちろん、マカオ自体は広くないが、その領土を拡大させることでさらに経済規模も拡大させていこうという中国政府の並々ならぬ野心の大きさがうかがえる風景でした。
この横琴島では、単にマンションの建設ラッシュが進んでいるだけではなく(最も、マンションもすでに完成前からすでに完売となっている物件がほとんど・・・しかも軽く1億円以上の高額で)、
ビジネス街としても、金融の街としても、リゾート施設もあって・・・つまり、中華圏の中でも中国マネーが一番ホットに流れ込んでいる一角の1つとも言えますね。
よくAIIBだとか、東南アジアとか・・・これから急速に発展するであろう地区はアジアのいたるところでも見られますが、
いわゆるシンガポールとか香港とか、戦略特区みたいな性格を持たせた未来都市型国家としては
これから世界有数のホットスポットになっていくと思いますね。
中国政府としても、すでに不動産価格はもちろんのこと、物価も急上昇を続けて民主化のデモも頻繁に起こっている香港に中国市場への最初に安全にアクセスできる金融都市として機能と地位をこのまま持ち続けさせるのには限界があると判断しているのだろうか。
香港からマカオに通じるいわゆるマカオ大橋(港珠澳大橋)の完成も間近で2018年の開通を目指して、その周辺地区、つまり第2の香港みたいな未来都市を横琴島に作ろうと開発が大々的に進められているようですね。(すでにこの大橋は2018年9月に開通済みで香港から約1時間という時間で、マカオとお隣の珠海に行けます。今までは陸路で4時間、または、フェリーやヘリコプターのみだった移動手段に新しくバスや車が追加になったのはうれしい限りです)
雄安新区(北京近郊の新開発特区)とならんで、これからの中国をけん引していく街、それが横琴島の魅力で、それゆえに中国本土をはじめ、華僑資本、そのほかの投資マネーがなだれ込んでいるのかもしれませんね。