やはり米国の金利が日銀総裁の発言より重視される?
2023年に入り1月年初より株高、円高傾向になってきました。
これは、FRBによる利上げ観測の鈍化やピークアウトが見えてきたので、マーケットがリスクオンした形だと思います。
1月は、円高だけではなく、豪ドル高でもあり、つまり、米ドル安と米株高がもたらした市場動向だったと言えます。
ところが、2月初めの雇用統計の結果が予想よりも大幅に良かったので、雇用統計の動向を常々気にかけているFRBとしては、利上げのターミナルレートを上げたり
利下げに転じる時期がまだ先に延びたり、と悪材料が出てきて1月の上昇分を打ち消した形となったわけです。
つまり、2月は円安と株安が進行したわけです。
加えて、新しく日銀総裁が誕生し、政策転換されるのではとの憶測も飛び交いましたが、上田氏はマーケットにサプライズをもたらす言動は取らないそうなので、
円の一時的な急落はあったものの、緩やかな円安傾向は維持しています。
これは、マーケットがリスクオフに転じてしまった結果なのですが、問題は2月の下落相場が3月以降はどうなるか?ということ。
ウクライナ情勢も気になるところですが、緩やかな利上げがもう少し続くものの、先が見え始めているので、米国株は緩やかに上昇していくのでは無いか?と予想されます。
その理由として、
- FRB金利利上げの打ち止め観測
- アメリカ大統領選挙を控え株価下落しにくい
- 3月の中国全人代開催で景気刺激策
などが挙げられます。
その結果、緩やかな米国株上昇に伴い、VIX指数の低下、米国債10年物利回りの低下による緩やかな円高に進むのではないかと思われます。
もちろん、新たに就任する上田・日銀総裁の政策変更の影響もありますが、一番影響を受けるのがアメリカのFRBによる金利政策の動向ですかね。